第26回 水彩人展 推挙・入選者名簿、審査所感

第26回 水彩人展 推挙・入選者名簿


審査所感

「水彩人」は、その名が示すように「透明水彩絵の具を画材とし、水彩画としての表現の豊かさ・可能性を追求する姿勢を持った研究会」として、1999年少人数でスタートしたものです。

その後2012年以来全国公募を実施し、現在では我が国で唯一の「透明水彩(画)」に限定した公募団体として総勢50余人が集うまでに成長してきました。
今回も、水彩人第26回展に多数の応募をいただきありがとうございました。

人口の減少、ネット化の進展、コロナ以降の時代の変化等もあり、応募いただく作品数としては減少傾向も見受けられるかもしれませんが、本年ご応募いただいた作品の充実度は特に高く、入選数は例年と同等となりました。

審査にあたっては、表現技術が優れたものだけでなく、絵画的な豊かさが感じられるもの、作者の情熱や挑戦的な姿勢、今後の可能性が感じられるものなども重視しています。
したがって審査員の投票数だけでなく相互の議論を重視しながら審査を行ってきていますが、とりわけ今回は審査員数を限定し議論の比重を高めることにより、全員がより納得できる結果に辿り着けたものと考えます。

近年、絵画も多様な発表手段がある中で、絵画団体の存在意義が問われる時代となってきているようにも思われますが、私達は親密な関係の中で相互に意見を交わすことで、<自分の絵の成長>を目指すにふさわしい集まりであると考えています。

今後も、具象・抽象など既成の枠にとらわれることなく、水彩画としての可能性や絵画性の追求など、自らの感性を刺激しつつそれを楽しみながらさらなる制作に励み、またここにご応募いただけるよう願っています。

(文責:平澤薫)